収穫はまさに報酬を得る瞬間であり、栽培における至福の時であります。
花が熟したときが収穫のタイミングです。
通常これは白いめしべが茶色やオレンジ色などに変色し、膨らんだ偽のさやがしぼむのが目安になります。
さやは樹脂でふくらみ本来であれば種を作るための部位ですが、めしべが赤や金色に変色した種無しのバッズが出来上がります。
収穫のタイミングによって同じバッズでもその成分が変わるのは非常に興味深い点です。
数本のめしべのみが変色した状態で摘み取る早摘みの場合、バッズはより純粋なTHC(テトラヒドロカンナビノール)を多く含んでいます。
遅く摘むとTHCは減少し、CBD(カンナビジオール)とCBN(カンナビノール)に変ります。
こうしたマリファナの主成分が独特の香りや、ストーンになったり浮かれたりする”High”な成分となります。
純粋なTHCが多いと感性を高めますが、CBDやCBNが多いと浮かれたり、ボーっとしたりします。
花が完全に熟してから収穫すると通常このCBD,CBNが多く含まれますが、吸った時の作用は個人によって好みがあるので異なる収穫時期を試して気に入った時期を選ぶようにしましょう。
これだけは他人のアドバイスではなく自分の好みで決めましょう。
完全に熟したバッズのほうが重さがあるので、多くの栽培者は完熟バッズを売るほうを好みます。
しかし、自分の好みを見つけるために毎週少しずつ時期をずらして試してみましょう。
好みの時期がわかったら残りは熟してから売ればいいのです。初心者に早摘みが多いのは単に待ちきれないからです。
それはそれでいいのですが、摘むときは上部、もしくは中部のものからまず摘みましょう。
残りは熟させるためにとっておきます。
通常は上部先端から熟していきます。
まずはその先端部分から収穫し残りはそのまま熟すまで待ちます。完全に熟すと低い部分のバッズのほうがより大きく、産毛が生えたような状態になっているのに気付くはずです。
高い部分を摘んだ事で低い部分にも多くの光が当たるようになりました。
一度に全部を摘んでしまうよりも時間差にしたほうがより多くのバッズを収穫できます。
拡大鏡を使って1本1本の茎を見てみると小さなTHCの結晶がバッズの先に見えるはずです。
この結晶の色が茶色でなく透明であれば、開花のピークはもうすぐです。
これが茶色に変るとTHCの分量が減り、開花のピークを過ぎた目安なので直ちに日光や風に当てないようにします。
収穫が遅すぎないようにも気をつけましょう!慎重になりすぎると摘み取りが遅くなり収穫量が減ります。
よく観察して開花のピークを見逃さないように。
日の当たるところに放置しても収穫が減ります。
摘み取ったバッズは逆さにして風通しのよいところでゆっくり乾燥させます。
それだけなのですがこれにはセンスが必要です。
紙袋に入れて乾燥させるのも便利だし良い方法です。
1,2週間かけて乾燥させると風味が良くなります。
もし急いでいるのであれば少量をペーパーシートや紙袋に入れて電子レンジで乾燥させるのもいいでしょう。
ただし確認しながら慎重にやらないと焦げてしまいます。
解凍温度がお勧めですが、電子レンジ乾燥は味はよくありません。
食料乾燥機や保存機を使えば数時間で乾燥させる事も可能です。
ゆっくり自然乾燥させたものより若干風味が落ちますが、大幅に時間を短縮できます。
自然乾燥を待つ間はまさに拷問のようですからね。
茎がポキっと折れるくらいまで乾燥したら密閉式タッパーに入れて空気を抜き2週間ほど寝かせます。
かつてベテランの栽培者が教えてくれたのですが、家の中の断熱材の入っていない場所、たとえばガレージなどは昼と夜で温度が大きく変るので乾燥場所に適しているとのこと。
まだ青々としているようであれば脱臭剤代わりにもなり、乾燥後の風味もいいようです。