大麻は化学的に非常に複雑です。
THCとCBDは、植物によって生成される最もよく知られている分子であり、どちらも鬱病の症状に効果があると言われています。
以下は、主要要素THCとCBDが鬱にどのように関係するかの全容を紐解いた内容になります。
鬱病は、米国内の約1,620万人の成人に影響を与える広範な精神的健康状態です。
ヨーロッパでは、人口の約25%がうつ病や不安に苦しんでいます。 日本国内では127万人とも言われてます。
鬱病は鎮静と発症を繰り返すと言われてます。
鬱状態は人の生活の質を著しく低下させる可能性が高い永続的な病気の一つです。
治療に掛かる費用は毎年経済から数十億ものお金を引き出し、個人の潜在的な幸福=資産を奪います。
これら鬱状態の従来の治療法には、ある場合(症状)には効くが、また場合には事態を悪化させるような様々な薬が処方投与されます。
興味深いことに、鬱病を経験する多くの人々は、セルフメディケーションの行為で大麻に目を向けます。
最先端の大麻研究にて、大麻が様々な健康状態に役立つ可能性がある事がこれまでに幾つも見つかっていますが、本当に大麻は鬱病に役立つことが出来るのでしょうか。
落ち込みとは何か?またこれらを引き起こす原因は何か?
私たちは皆、日々の生活の中で時々悲しくなったり、あらゆる外的ストレスや不安により感情が感傷的な状態になります。
本来、私たちは私たちの生活を他者や環境に乱されずに生き続けることが出来るはずです。
ですが、一度抱えてしまった負の要因は時として自らを傷つける原因になる場合があります。
それは静かに大きくなり、気がつくと心を蝕み、最終的に悲しみや苦しみは膨張しハレーションを起こしたりします。
鬱病は、悲しみとは比較対象にならない『それ以外であり、それ以上のもの』です。
数ヶ月または数年のに渡り長引く慢性的な精神的状態を指します。
患者はこの状態になると簡単に『スナップアウト=気晴らし』する事は出来ません。
鬱病の潜在的なトリガー
うつ病の原因は複雑です。
愛する人の死、重度の病気、出産など、人生の悲惨な出来事に起因することがあります。
些細な出来事の積み重ねが原因で、鬱病のスパイラルに陥ってしまうこともあります。
鬱病の発症リスクは、セルフメディケーションを試みるために使用するハードドラッグやアルコールを服用する場合でも高められます。
明らかな理由もなく鬱病が発生する可能性もあります。
これは遺伝的要因と性格気質起因タイプがあります。
鬱病の症状の要因を1つ、科学的に説明出来る事が出来ます。
これはセロトニンなどの神経伝達物質の欠如が疾病要因とされており、海馬(学習と記憶に関与する脳の領域)の一部が鬱病患者場合、小さいことが分かりました。
これは、新しいニューロンの生成を抑制する事によるストレスが起因と言われています。
鬱病の一般的な症状
鬱病は様々な形で現れます。
兆候が軽度の場合もあれば非常に重度の場合もあります。
鬱病の一般的な症状は次の通りです。
- 継続的な機嫌の沈みや悲しみ
- 意欲欠如と関心の欠如
- 低い自己評価
- 不眠症
- 落ち着きのなさ
- 集中力の低下
- 過食または食欲不振
- 持続的な痛み
- 絶望感
- 涙を流し、頻繁に泣く
- イライラして不寛容に感じる
- 人生の楽しみを失う
- 自殺念慮

鬱病の伝統的な治療
鬱病には複数の一般的な治療があります。
状態の症度に基づいてそれぞれが推奨されます。
軽度から中等度の鬱病の場合、医師は保守的な治療を処方することがあり、気分を高めるための運動などを提案します。
興味深いことに、有酸素運動は、いわゆる「ランナーズハイ」の原因となる内在性カンナビノイドを増加させる可能性があります。
多くの鬱病患者は、思考と行動のパターンを変えるために認知行動療法(CBT)を推奨されます。
中等度から重度の鬱病の場合、医師はしばしば抗鬱薬を処方します。 選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)を含む、30種類以上の抗鬱薬が利用可能です。
SSRIは、神経伝達物質セロトニンの循環レベルを上昇させます。
それらは、シナプス前細胞へのセロトニンの再吸収を制限し、より多くのセロトニンを利用できるようにします。
これらの薬は一部の患者の気分を安定させるのに効果的ですが、吐き気、嘔吐、神経質、めまい、性的問題、興奮、混乱などの副作用の長いリストに関連付けられています。
これらのオプションは、一部の人々が鬱病に対処し、さらには克服するのに役立ちます。
他の方法で彼らを救済を提供することは出来ませんでしたが、研究は進み多くの人々が大麻を含む他の選択肢に目を向けています。
大麻、鬱病、および内在性カンナビノイドシステム
あなたは大麻吸うと、気持ちよくなる事を知っていますね?
それを吸えばたちまち気分が高揚し、口角が上がり、ギグルフィット(クスクス笑いたくなる状態)が始まるのを知っているはずです。
いくつかの品種は、何時間も続く陶酔状態を誘発します。
また、ある品種はリラックスしてストレスを解消するのに役立つ物もあります。
雑草を吸うことで不安感やパニックを経験することもあるでしょう。
大麻は人によって非常に異なる影響を与える可能性があるため、人の気分を改善することの絶対的な保証はされていません。
このため、鬱病の轍に悩まされている全ての人を助けることは出来ません。
研究にて大麻が鬱病に及ぼす影響を調査したとこ分かって来たことも多数あります。
調査結果を掘り下げる前に、いくつか区別をすることが重要です。
大麻は鬱病に様々な影響を及ぼします。
植物自体は神経系の受容体を活性化しませんが、それが生成する何百もの化学物質の多くは活性化します。
多くの異なる品種はこれらの保有化学物質のレベルが大きく違います。
向精神性カンナビノイドTHCが高い品種もあれば、非向精神性カンナビノイドCBDが高い品種もあります。
さらに、独自の効果を生み出す100以上のカンナビノイドと100のテルペンがあります。
したがって「大麻は鬱病に影響を与えますか?」 という質問に対しての回答は、個々の分子の影響と、それらが相乗効果でどのように機能するかを自ら調べ発見する必要がある。と、答えるのが妥当です。

研究の内容
残念ながら、この分野の包括的な研究は不足しています。
これまでのところ、これらの複雑なメカニズムについてはまだ研究が浅い部分があります。
しかし、科学はTHCとCBDが個々に気分にどのように影響するかについての理解を深めてきました。
これらの化学物質が脳に及ぼす影響を調べるときは、エンドカンナビノイドシステム(ECS)を理解しておくと役立ちます。
「エンド」は内を意味し、「カンナビノイド」はECSの受容体に影響を与える化学物質を指します。
ECSは、体中の様々な細胞タイプに見られる一連の受容体で構成されています。
これまでのところ、科学はこれらの受容体のうちの2つ、CB1とCB2を確認しています。
ECSは、これらの受容体部位に結合してシステムを調節する特殊な神経伝達物質でも構成されています。
これらの分子は、エンドカンナビノイド、すなわちアナンダミドと2-AGとして知られています。
大麻植物の分子はそれらECSと類似した形状のおかげで、同じ受容体に影響を与える可能性があります。
大麻および他の植物種からのカンナビノイドは、植物カンナビノイドとして知られています。
アナンダミドと2-AGの両方が、ドーパミン作動性システム、気分の調節において重要な役割を果たします。
これらの分子は両方とも、特定のニューロンのCB1受容体に結合し、ドーパミン放出を刺激します。
THC(テトラヒドロカンナビノール)は、現代の大麻栽培品種の主成分の1つです。
この分子は、中枢神経系のCB1受容体に結合することによって向精神効果を生み出します。
カンナビノイドは、ドーパミン作動性細胞の活性を増加させることにより、短期的に鬱病を解消する可能性があります。
その結果、ニューロンはドーパミンの量を増やして放出します。
これにより、気分やモチベーションが向上する可能性があります。
Journal of Affective Disordersに発表された研究によると、大麻はうつ病、不安神経症、ストレスの発生率を大幅に低下させる事がわかりました。
研究者は、アプリStrainprintからデータを収集して、鬱病、不安、ストレスに対する特定の株の影響を調べました。
データは、大麻使用者が大麻を使用した後、うつ病が50%減少し、不安とストレスが58%減少したことを認識したことを示しました。
鬱病に役立つ可能性のあるカンナビノイドはTHCだけではありません。
この研究では、CBDが高くTHCが低い株は、鬱病のレベル評価と深く関連していることが分かりました。
対照的に、THCが高くCBDが低い菌株は、知覚されるストレスの変化が最も大きかった事も分かりました。
このデータは、CBDが鬱病の症状を治療するのにより効果的である可能性があることを示唆しています。
カンナビノイドの抗うつ効果には、気分を調節する神経伝達物質であるセロトニンが関与している可能性があります。
CBDは5-HT1Aセロトニン受容体に結合すると考えられています。
研究の内容
CBDはCB1受容体に結合しないため、THCと同じようにドーパミン作動性ニューロンに影響を与えません。
代わりに、CBDはCB1受容体の間接アゴニストであることが知られています。
これは最終的に、CBDがエンドカンナビノイドを分解する酵素を阻害することによってアナンダミドレベルを増加させることができることを意味します。
アナンダミドのレベルが上昇すると、CB1受容体に結合し、THCと同様の効果を生み出します。
大麻と鬱病に関する研究は有望です。
しかし、ハーブは両刃の剣であることも証明されています。

大麻とうつ病:複雑な関係
大麻が鬱病に役立つ可能性があることを示唆する研究がありますが、一部のデータはその反対を示唆しています。
THCへの急性曝露はドーパミン放出を促進する可能性がありますが、慢性曝露はドーパミン作動系を鈍らせる可能性があります。
大麻を長期間使用すると、ドーパミンに対する脳の反応が低下し、報酬や動機付けの感情が低下する可能性があります。
前述したように、大麻はTHCだけではありません。
CBDは鬱病に関してプラスの効果を示しています。
さらに、研究者はこの領域での100を超える他のカンナビノイドをまだ研究していません。
最も賢明な行動方針は、医療専門家と問題について話し合うことです。
大麻があなたにとって適切な選択肢であると思われる場合は、いくつかの症状を和らげる可能性のある個体を探し当ててください。